先週のダービーとは打って変わってどの馬にもチャンスがありそうなメンバー構成となった安田記念。
かつてこういう主役不在時には香港勢が優勝をかっさらっていっていたものですが、今年の香港勢はGIで活躍するも、いつものように『香港最強馬』的な存在感のある馬は見あたりません。
それではどの馬が・・・
安田記念と聞くと思い出すのは去年、出遅れて後方追走ながら直線では一番の勢いで内を猛然と突っ込んできた
スマイルジャックの姿が忘れられません。
結局は前が壁となり落馬寸前の不利を受けそこで終わってしまいましたが、あの勢いのまま直線を駆け抜けていれば・・・
レースはウオッカが馬群をこじ開けて府中での強さを見せつけましたが、本当ならスマイルジャックが先頭で駆け抜けていただろうと今でも信じています・・・
そして安田記念でもう一頭忘れられないのは、だいぶ前のことになりますが、2001年の安田記念で直線を向いて荒れた内の馬場をものともせず唯一先行して2着と粘ったブレイクタイム。
荒れた馬場を嫌った有力追い込み勢は馬場のキレイな外をついてきましたが内を先行したブレイクタイムを捕らえられたのはここが引退レースとなったブラックホークだけでした。
ダート馬が荒れた芝をこなせるかというとまた違うかもしれませんが、ブレイクタイムは芝のレースで快足ぶりを発揮しつつもダートでも実績があり、スピード・パワーともに兼ね備えた珍しい馬でした。
そして今回、先行有利なスピード決着が続いている東京競馬場ですが、さすがに7週目を迎え芝が痛みだし外差しが決まるようになってくるはずです。
今の東京競馬場は単なるスピード馬ではなく、パワーも兼ね備えた馬じゃないと乗り切れない舞台へと変わりつつあるとすれば、ダート路線で本格化しつつある
グロリアスノアにも出番はあるのではないでしょうか?
実際芝コースではたった一度走り、若葉Sで16着と惨敗していますが、これはゲートで立ち上がりスタートから大きな出遅れが響いたもの。
ダートでの実績はもちろんのこと、前走ゴドルフィンマイルでは初となるオールウェザーでの競馬で世界の強豪を相手に4着と好走しています。
オールウェザーといえばドバイワールドカップの前哨戦でレッドディザイアが快勝しており、これまた芝の馬がオールウェザーをこなせるというわけではないですが、オールウェザーをこなせたダート馬のグロリアスノアが芝をこなせないとも限らないわけです。
逆にオールウェザーで世界を相手に通用したのだから芝でも・・・と期待がふくらむのも無理はありません。
最後に注目したいのは究極の切れ味で昨年は3着した
ファリダットです。
休み明けから近走結果が出ておらず、勝ち星こそない東京コースも不発のないその末脚はまちがいなく東京コースにフィットするはずです。
切れ味勝負の馬には切れ味勝負の馬なりの乗り方で結果を出してもらいましょう!!